遖と鳴く 並木の日向より 一片々 零ち行く牡丹の陽が 千夜一夜を過ごし当たり積もり...
旅立ちの少し早い朝 霞掛かる空も寝ぼける中 何となく疲れた時はまた...
恰もの気球に棲む 新たな天を興し 相似の階も風化した暫時の後に放られて バウンサー空間に揺られ 彩る存いに引かれ...
ポロポロ 毀れる癖と 諸々 皸[アカギ]れる精を そろそろ 終わりにしたいと...
転生懺悔 幽冥の放つ稲光 沙汰の決行を報す天体をも 空前で光陰に去る蜃気楼味帯びた華へと...
末永く 身の丈も在らず 悠々自適の宙に浮いて 押並べて 馳せる入口の 間も無しを濾すも 徒に廻る入道へ 快晴の日差し 添えて包み...
閻獄が如き 宵闇の閑寂に 輪郭は失踪 須らく無間の硲 潜熱を探り 心做し悲願には...
幽明で永劫のような時に遺された 光陰の滾々たる宙の隙に遺された 光明を待望し かの足跡に和えられた...
どんなことを思って過ごしている 色んなことを思って過ごして来た 宵の口 延びる暁には...
未だか 来る日の果報は未だ毋いか 視得る迄 天啓 待つ 不来方の明日 遥か遠くから俯瞰で認めて...