そう、例えば胸の奥に痞える異物のような 掻き出せない悲哀の粒はこうして胃酸に乗せて うなだれる曇天に...
春風に溺れるセピアの街 人波の隙間に土の匂いがして 耳鳴りと少しの鈍い痛み 何かが喉元に宛がわれるようで...
明滅、暗闇が這う 残照、人気のない道 塔まで歩けば十五分 そっと近づく週末...
近未来は腐りきった自分理論のいたちごっこ 最後の平穏にバイバイ 3時13分決意表明 軽度の人間不信でいつも寝不足なんだ 近所の公園にあったウソと穢れないペンキで塗りたくった拙い翼...
今日見た夢、プラスチック製の僕の臓物 横目には八つ裂きのボロ烏 掃いて捨てる気持ちの悪い生命なら 初めから居なければいいのにと零す...
地上を這う人間の煩悩を全部詰め込んだような 蜷局が渦巻いた君と僕の狭間で ぐらり揺れる太陽光、奇怪をどう解こうか 水分が足りないと訴えている頭ん中で...
ああ 夢から覚める 止まらない動悸 火曜日の昼下がり 独りの部屋に 差し込む光 眩む両目が 掴まえた手のひらで 全て思い出す...
薄暗くなっていく どしゃ降りの寂れた街 ノイズだらけの記憶 内側から僕を蝕む 涙で滲んだ 両手は震えてる 描いた夢を追いかけてた あの日にはもう戻れないの?...
消えてしまっても構わない 消えてしまっても構わないけど 僕のことは忘れないでよ 僕のことは忘れないでよ...
地獄行き列車 告げられる悪夢 迫り来る惨劇から滲み出した現実感に 自覚したカウントダウン 血なまぐさい夢から逃げるように目を覚ます...