燻り揺る夜に冷めた応答 耳に入浸り朽ちた音楽が 偽物の愛を歌っていた...
此の感情許りが鋒鋩と 酷く刺さり続く心臓へ 故、十把一絡げ往々に...
晨煙に霞む、暁月を眺む 私は今日も 花に泪の代わりを...
心臓が馬鹿に成るんだ 失敗許りの人生でしょうか さよならを奇麗に彩る...
街灯が溶け出す頃に目を醒ました 潮騒の音は止んだようだ 褥に身を落とした儘...
旧市街、灯す洋燈と 挿話に満ちた世界、色は失く 墜ちた電線の端から...
雪解け迄に私に 応えて、応えて あなたの呼ぶ聲がした...
星躔を辿った手 彼の日、栞を挟んだ御伽話 結末が屹度、まだ待っているんだ...
曖昧、私揺らいだ まだ生きたい? 悲しみが暮れる朝に...
泥濘(でいねい)に沈む私の身体は 疾(と)うに動かなく成っていて 救いの歌許(うたばか)り残った...