空が泣いた夜は 同じ夢を見た 海を通る夜汽車の窓から...
何時迄も続いた 不確かな空想の先で見上げたのは 案外、いつも通りの空で...
Mer chante 笑ってよ 最終列車の警笛が夜を裂く前に...
夕暮れ待って零れ落ちた 薄明を住処に今日を征く 羨んだ空の朱い熱も...
屹度、忘れるね 私が居た事も 君が好きと云った此の聲から...
項垂れた人の群れと シャーデンフロイデの果て 見給え此れが畢生の枷...
遠い空から落っこちた 雨粒が律を刻むように 今日に総てを置いて征こうか...
いつか忘れた詩の話をしよう 私はまだ口遊めそうだから ただ、過ぎ去って征く今日を...
融界に顰む昨夜の儘 昏昏の水底を果てと定めて 生きているだけで疲れて仕舞うわ...
終日、鬱々、楽観論者の うらぶる聲は遠い反響 解をひとつ、くれよアスター...