まだ歩けば 夢、ひととき 遥か遠く 思いの果て ただうつろう 日々、遠くて 寂しさだけ 嘆き惑い...
艶美な月夜 ヒラリ舞降つる 鮮やか火の粉 風に溶ける 緩やか川面に ユラリ響く波紋...
浮世の 空よ 月夜に 舞い散る紅の花弁 夕暮れ時に 姿を隠したあの子 母と二人で 肩を並べて宙ぶらりん...
華飾する街に溶け込んで唇に赤堕とす 自堕落な愛を演じ好きにそう踊るわ こぼれる吐息口移しして...
寝息を立てる首筋に 口付け そっと手をかける 甘く香る アルコール 月夜を紅く染めて 溢れそうな初恋さえ 時間と共に飲みほして...
耳も 鼻も 指先も 溶け落ちた 物乞いが 盲いた目 見開いて...
暖かい光が私をやさしく包む 貴方のひざの上、少しまどろむ 貴方から手渡された絵本は私を退廃的な世界へ導く...
フラッシュバックしている ボクの存在価値が 息を吐く毎 色褪せて置いていかれる 泣き虫なキミの 頬を伝う軌跡を 掬って戻りたい 一瞬でさえも...
咲いて散りゆく胡蝶の夢 淡紅色の花 満場御礼まします今日 花や花やと乞う ひととせと時めく空 扇を袖と揺らす 紛れ込み息触れ合い装う紡ぎ言葉...
静寂破り 咳嗽漏らす 此の身に 残された刻 僅か 緞帳瞼 落とした瞬間...