「さようなら、おやすみなさい」 必要とされない僕は いつもの口癖呟く 「いらない、いらない、いらない、僕は」 自己嫌悪も甚だしいね...
真白の息 テラスに煙る ちいさな種 地上にちらした 君をなくしたこの宇宙に...
一頻り雪 窓は曇って 指這わせ何と書くかな 互いの糸は絡み絡んで...
一年ばかりの間 いや一と月でも 一週間でも 三日でもいい...
真白いセリの花が咲いた頃 君はいなくなってしまった 不安げな僕を見つめ...
揺らめく煙 煙草のにおい孕ませ 年上の男性（ひと） 振り向いてほしい 毎晩一緒に 夢を見てたテディーベア...
ねえ、空は泣いてる 僕の涙はもう枯れた ねえ、時は流れる 僕を追い越して...
砕けてバラバラのトイカメラ 駆け上がる動悸と階段 夕陽の色 感光したフィルム 滲んでいく朱い染を 羨むように見ていた...
届かない音に心揺らいで ゆれる ゆれる 灯を 「君の 残す跡は」 静寂に 響き渡る？...
汗ばむ体を 僕に預けて 飛び込む姿は 綺麗な弧を描く 流れる液体と 塩素の匂い...