牡丹餅(ぼたもち)と御萩(おはぎ)の何が違うかだなんて 薀蓄(うんちく)はまたの機会にお願いするわ 草葉の陰からちょいと覗いてみれば 此岸(しがん)の風は何だか とても甘い香りね...
"交代"しよっかって不意に云いなさる 振り向いたら桜花 そうか もう春んなったんだ 一点モノなんてありがたがっちゃくれないぜ...
灯籠に火がともり 闇夜に明かり、実が溢れる ああ この世に無情の蝶が飛び 雨の夜に住みつく 美しい赤いアザ 愛とののしる憎い男...
「夜露が一粒だけ零れ落ちるとしたら誰の頬を選ぶだろう。 ぼくはこれから永遠と指切りするんだ。紅い襖を開ければ儀式の間。 哀しいわけじゃない。そうか……これが切ないってことなんだ。 豊かな旋律がまぶたの裏に浮かぶ。椛が舞う。 ...
吐く息は白く 踏切を待ってる 向こう側の風景をまだぼくは知らない 居場所を見つけると仔猫たちは居眠り...
故郷の蛍を見れぬまま 今年も夏の足音 家路を急ぐ子らの声に...
天から舞う花のように 牡丹雪は降り注ぐ ツリーの天辺で煌く 白く眩しい星は…… その日誰もが祈った "Merry Merry Christmas"...
笛の音 聴こえたら もうこの刻もサクッと おしまいなんです 夏の陽 暮れてゆく お別れ囃子が ピーヒャララ...
いくぜ 月とん火とん水とん木とん金とん土とん日とんの術 君に 何でもかんでもあっちもこっちもどっちもそっちもかけてあげるよ 指先絡めて 堕ちてゆく...
僕はまた“なりたい”を言葉だけにして醒めていく そんな丈なんだ 好きにさせて 淑やかを褒め倒され 聞き分けもよく育ったなあ...