灰色の月が昇る 色彩は失われていく モノクロの街が 今日も動き始める...
沈む夕日の涙の中で僕らも溺れて泣いていた 零れ落ちた一粒の涙は西の太陽を消していた 滲む虹色景色の中で二重波紋が揺らめいた...
夕暮れ 暁闇 灯火 狐火 並びて参るは物の怪の婚礼 朝焼け 宵闇 門火 枕火 並びて参る物の怪の葬列...
壁の向こう行けるのならば今だな 黒い雲と荒ぶる風が僕を押す 枯葉の路 音もたてず駆けてく僕はクロネコ 約束の刻（とき）を告げる鐘が森に鳴り響く...
憂いに染まる雲が 塗りつぶす陽光（ひかり） 二人の間を引き裂く...
鍵して隠した貴方への恋 明かさずに見ないフリ 爪を彩る色さえも 滲む・・ 古い泉の奥底へと 通じる道無き路を 辿り 貴方を織り成すの 私の全てを捧げても...
目を擦り覚ませば 広い景色 きっと前に来た 覚えてる 背中の白い羽根が身を包んで...
来たれ 音速の声よ 歌え 星が落ちるまで響けよ さぁ駆け上がれ錯体の波 終わらない夜が始まる...
いやはてに吹く風 逆巻く想いの叫びよ いやさきに鳴く鳥 目覚めの朝を告げる 四方の空遥か望む 星が集う天の頂...
夕影に染まる街 家路へと駆けてゆく 子ども達は手を振る 約束交して...