―その運命を信じてる君の心臓へと届いて欲しい― 記憶さえも書き換わる様な魔法でもあればいいね そんな風に考えるのは現実逃避 違いないな 逃げ切れるなら いっそ存在すら脱ぎ捨てて...
感覚で空間を擦(なぞ)る 時を刻む指先が 今この瞬間をまた遮るんだ 揺れ動く視線の先は 数日後の世界だったり 遮光カーテンの奥に 隠れている...
彼が僕を殺した 冬の風が微笑む 哀しいほどリアルな理想に融け込んで ゆらり 浮雲のよう 踊る 表情の無い鏡に映る僕の顔...
ああ どうして目を閉じたまま 澱みに踏み込むの? ねえ 此処に全てが在るのに見えないの? また 君が笑う...
「さあ、始めましょう、今。」 小さな世界 握り締めていた手を離したら 腐り切った心の底からまた抉り出すように...
「ね、青い星が綺麗だね」と、呟いて空を見下ろす 隣にいる君は少し 眠たそうな目をして 寄り添いながら手を繋いで 意識はぼやけていくけど 心地よくて 何もかもが洗い流されていくよ...
繋いでいた手が離れた その瞬間の冷たさ 今は温もりだけ 求めている 涙さえも枯れるほどに 心の水は溢れ出す 誰かの優しい声さえ 鼓膜を突き刺すノイズに 聞こえるんだ...
もういいかい? もういいよ。 弾む波が笑っている 透明な風景は 病的な空に続くようで 消えてしまったんだ 君を連れて...
気付いたフリをして他人の足跡なぞり 遠くに居る君まで手を伸ばす真似事 嫌われない様にと笑って口を開けて 餌を待っているよ 光を...
人生論書き殴った 浅瀬に立ち 感情を振り乱して 深く溺れ 純粋に未来永劫 心地よく居たい 完成形の貴方が 苦く笑う...