君が知らない僕がいて 僕が知らない君がいる それだけで寂しくなった それだけなのに 僕の目が君を映した 君の目は何を映した? 曖昧なその表情は もう何度目だったっけな...
虧月(きげつ)の夜に まだ会いたくて 覚めても 熱いままの胸に 閉じた君の 愛おしさを 忘れてはくれず...
流る河 鋏(はさ)み 独り歩く 馬車駆ける 昼の神宮前 古い疵(きず)結えば 遥か遠く 視える艦(ふね) 穿(うが)つ臼砲(きゅうほう)の音...
風が運ぶ、古き歌は 荒野に響くリュートの音 孤独に舞う花びらは 手のひらに落ちて消えた 道無き道、踊る砂は 命を吹き込まれて 操られる人形のように 哀しく歌う “Harmonia”...
いつになれば いつになれば この春は過ぎてしまうの 口に出せば離れてしまいそう 一期一会と知ってても きっと...
1A 恋(こい)ひわぶるかの方 一目通(ひとめつう)じよ 夜毎気配断(よごとけはいた)ち忍び逢う ...
一滴 君が寂しくないように 零した指先 水面に消えて 切に 生まれ巡ると 恋の空 共に変わらない願い...
何とも知らずに 浮かべた涙は 深くも脆く 霧の海へ駆けるその声 隠して飛び込むまで 泡沫(うたかた)咲き誇る 笑顔探す諸行無常 生まれた理由(わけ)はなんだ 今目指せ 前向け...
あれから何度目かの季節も通りすぎて まどろみの中 君の夢を見ました 泡沫(うたかた)の景色 そっと抱きしめた朝闇に 悴(かじか)む心 今も泣いてます...
見飽きた街並みを駆けてゆく 人混み掻き分けて駆けてゆく 今にも錆付きそうな夢の中で 笑っているのです 色褪せた世界を駆けてゆく 星の無い夜空を駆けてゆく...