降り続く雪の中 ただ一つ響く声 「この街は寒すぎる」...
今日は僕のおめでたい日のはずなのにおかしいな 黙った部屋はちっとも僕を祝ってくれない もう何年もこの家の時間は止まったまま...
足音さえ許さない程 暗い光が射し込む場所で 何時を数えるんだろう...
一つ目の年に僕は捨てられた 鬼の子と言われた 角が生えていた...
雨に溶けて降る言葉の 影を一つ、二つ数え 零れていく淡い闇に...
見えない星数えて 摘み上げるだけの午後 微睡んでは既視感...
気付けば白い日々は終わり 街路樹は息を吹き返す 暖かい匂いと共に 桃色の花びらが僕に春を告げる...
これ以上無く完成された日常に 愛想を尽かした僕は不自然に息をして どこまでも行く階段の手すりは非情に 後のない僕を払いのけて笑っている...
あら、遠路遥々ようこそ。ここは占いの聖地カルト きっと迷えるあなたに道を指し示してくれましょう タロット、水晶、石、カバラ、羽根、星、月 その導きであなたを向かうべき場所まで。より正しい選択まで。...