最後の強がりで振り返らず 枯れ葉の滲んだ道を歩く 離別に準えた冬の景色...
残されたページには読み慣れた文字 続いてく筈だった日々の痕跡 今だけは聞き分けの良い子でいよう...
温もり忘れて 冷えた頬 降り頻る微温い雨 遠ざかるその背中に向け...
気休めの言葉 心が綺麗なふりして 口先だけの約束ばかり交わしていた...
銀色の明かりが影を照らす 二人分の靴音 息は白く 立ち止まり夜空を見上げてみる...
このまま少しの間だけ 微睡みの中で触れ合って 絡まり解ける指先 繰り返して...
散る花 咲く花 通り過ぎて消えた 紡ぐ緋 枯れる日 忘れ去られ朽ちた 届く声の在り処...
叶わない願いと きこえない言葉と きれいな世界の隙間から零れた 透き通る空気 かすかに響く声...
通り過ぎた場所 もう二度と奏でない あの日の旋律...
浮かぶイメージはソーダ水の泡 小さく弾けながらやがて消えてゆく ママの言いつけも今日でお終い...