野良犬は、陽を跨ぐことも出来ない。 ならば。 その眼前で暴れるだけだ。...
理論がこれぽちも解らなくたって、弾けば音は鳴る。 見窄らしい花が咲いた。 判らない色をしているそれは、...
雨雲が夜を閉じ込める。 今日も部屋から出られないことを、 あの子は少し惜しんだような素振りをしながら。...
割れた心の、あのぐちゃぐちゃになった、鋭い欠片が刺す光。 あれを何と呼ぼう。 何も救えない、何も変えられない光のことだ。...
(曲に合わせて呼吸) あなたは「VOCALOID」を愛してなんかいない。 息を。...
反芻に対する解決策。 回答:動物の習性。 考えの始まり;...
こうしてまた、アメリカ民謡研究会を始めましょう。 それは、失敗を延々繰り返すことです。 その炎の終わるまで、一度も陽を受けぬことです。...
金の卵を産む鶏は、争いに拠って奪われ。 金に成らぬ蛙の子は、見知らぬ靴底の葛に消える。 朽ちてゆく商店街の腐った傷の舐め合いを、...
意識は長く眠らない。 完全に冷めた夜の中で、私は絶望を獏に食われながら、 奪われた逃げ道のことを考える。...
孤独は。 独りきりに産まれることをせず、 卑しい群れの中でこそ誕生する。...