切り刻んでこの体 痛みなど理解らない 暴かないで真実を 大人たちの手の内で 果敢ない願い 水鳥は苛立った 空も、町も 然様なら...
まどろんで まどろんで 「でもまだ眠いから寝かせて」 天井に手を伸ばした所で目が覚めた...
変わらないままいて欲しいと 想いは無情に流されて 繋ぎ止めておきたいから また一つ嘘を重ねたんだ ガラス越しの向こう側に ここからの声は届かないから あと何十歩近づけたら 僕はそっと 未来を嘆いた...
纏う視線 微かな吐息に 揺らぐ想い 早まる鼓動の音が 黄昏夕日に うな垂れ...
俯(うつむ)いた月の影が 星屑の夢を映す 見えないものだけ瞼に包む この今に逸(はぐ)れぬように...
陽射しが照らす黄昏は飲み込む ―――淡い夢のようだ 瞼を開けば鳴り止まない 微熱さえ騒ぎ出す...
愛しさに降り積もる 私のデトリタス 化物になろうとも ねぇ許してくれますか 遠く黄昏を彷徨う愛が 淀んだあの日の影を辿る...
特別な葡萄酒(Wein)と麺麭(Brot)を籠に入れて 大好きなお祖母ちゃん(Grosmutter)に会いに行く 寄り道せずにまっすぐ向かうように 言われていたのに 思っていたのに...
幾千の日々は降りしきる雨の如く 幼き瞳に映したあの陽が 彩に色づいた青い春は泡沫に 何処へ消えたか想いを重ねて...
希望に満ちた 瞳の悪魔 人の世界に少年となり 人混みの中歩き出す 可憐で 光失った...