落ちてゆくコインが アスファルトころがる 販売機けとばし あなたがふざけて走り出す 風を切る感触 ずっともう忘れてた 真夜中の街路樹 昨日のしずくが頭をなでた...
U 目を閉じると あ、風が吹いている U 君をはじめて見た瞬間から あ、木々がざわめいて U たぶん 優しい目 をした 夏が笑ってるんだ ホラつかまえて...
これは遠い遠い昔の記憶 夢に向かって飛び出していった少年と ただそれを見送ることしか出来なかった少女...
昨日つばさを買ってきた お気に入りのスニーカーと引き換えだったんだ 緑色したいびつなやつで...
「何十回目の夜だろう」 少年、目を輝かせるその先には、僕らを見下した月 「何度でも叫ぶつもりさ、スーパーマシンを作った暁にはキミと共へ、月へ行こう」...
一人で初めて この場所に訪れたとき その青い目で見たのは 紛れもなく平和な世界 いつかはこの静かな場所も 誰かに乱されるのだろうか?...
騒ぐ音へ群れる様に 造花が咲き乱れている 冷たい瞳ぶら下げて カラスを気にしているのさ もうじきに彩らされて 普遍を失うその理由(わけ)を 人の波はろ過されて 浅い角度で進む...
「始めよう」呟いた言葉が揺れて 自己暗示に崩れた少年の世界 笑えるレベルだ この複雑な構造は そもそもの話 夢なんて見ちゃいないさ...
誰かが残した風を ひとり集めた話 今日だけは歌にして...
人里離れた深い深い谷の奥に 彼らの棲家がひっそりとあった 龍たちの住まう谷...