花の雪が散りて 積もるは溶けぬ想い 狂い咲く木々の下 独り 空を仰ぐ 枝先を離れ はらり舞いおちる...
窓辺に咲いた 名前も知らない花 記憶のなかに 消えてしまう 笑いあうだけの二人の行方なら...
雪をかける 暗い白い麓を なみだ散らす 氷点の風 かげる空に 月は見えず...
冬の花は月に散りて 君は夜に何を思う 黒く澄んだ夜空に響く鐘の音 薄氷(うすらい)の鏡には真円の月...
舞い落ちる花は 雪の風花（かざはな） 花咲く春は 未だ遠く あの夏の日は一時（ひととき）の夢 少年の心は叫ぶ...
嗚呼、空は少しずつ白く 冷たい風も透き通る 昨夜はあんなに騒いでたのも 嘘みたいなほど静かな朝...
この月の 照らす下 逢いたい… 悠久の風吹き荒び 大地を雪が舞い踊る...
昔2人が交わした言葉 1つ2つ思い出していた 窓ガラス越しの向こう側...
暁月ともに登るは月の一残滓。 黄昏から進む悪夢は朝夷 匕首繋ぎ止めるは脆い鉄一縷...
「違えた時代を悲しみもせず 咲き尽くさば真となり･･･」 吹き荒（すさ）ぶ 雪に抱かれ さんざめく 風と諸共（とも）に...