混じり気のない あの透明な空を 月を見て君が言う 幼い頃の記憶を 辿る様に嗤う その顔は 恐怖を忘れ 痛みを忘れ君は 安寧している 指先に蝶 首筋に雲の糸 からまりほどけず...
夜の帳と煌く灯り 始まりの鈴の音が鳴る 傅き面も上げず 畳の目を数えるだけ...
暖炉の炎が煌々と霞む自意識を照らしだして 絵の具はやがて泥に変わり、それでも眩暈、美しく 各自の愚劣をぶら下げた、狂いに狂った蒙昧どもの 批評家気取りの値踏みの目、ここに価値あるものはないさ...
君はロボット 優しいロボット 恐るべき力を秘めた...
髪を撫でる夜風 道を照らす星座 眠る窓に屋根に 注ぐ実りの雨 君を包む景色の一部になりたい いつでもそばにいたいから...
墓石ニ両手ヲ合ワセ 卒塔婆ニ残シタ名前 二ツデ一ツノ活花ハ ...
てん・てん・天の空を クジラが泳いでさ 潮吹き上げりゃ 雨になっちゃって にゅ・にゅ・入道雲も あっぱれタコ入道 お天と様がブッたまげりゃ 丸焼きさ...
咲き誇る花に希望を抱いていた でもただ散る花びらに 僕は自分を重ねていた...
呼ばれた気がして 振り返り気付く 歩いた道には 跡など無かった 一つの命が 枯れゆく感覚 指の隙間から 零れ落ちた世界は...
花ひらり、花ひらり 凛として咲き誇る薄紅 気付いてしまった芽吹きは刹那 むせかえる紫煙の香り漂う...