見失った物数えたら あるはずの物も見えなくなって 今日も頭を掻き毟り...
きみやこし われやゆきけむ おもほえず ゆめかうつつか ねてかさめてか...
埋めた土を踏みしめ 歩き往くは まっくろ外套 襟を正し 踵揃え 眼窩に眠る 君の姿 安易すぎる 奇跡の様に...
行く時が 攫う氷塵 かがり火が嗤う道のり 「旅人よ この冬の終わりは?」...
此の感情許りが鋒鋩と 酷く刺さり続く心臓へ 故、十把一絡げ往々に...
凍てついた246号 トーキョーは今日も曇っていた 愛もなくて財もなけりゃ 独り消えたいと思ってしまう 染み付いた劣等感と妬みは到底消えなくて...
煌々とした 表通り 派手に彩った首飾り 大衆も惹きつけちゃって 踊る度 褒められちゃってんの ねぇねぇ 「なんと素敵だ」って しゃがれた声で取り繕って...
愛も変わらず絡み合い 膿む劣等感と洗脳が 打って呑んでも埋まらない...
嗚呼 いつしか 思い出さないで 意識が生まれ 届く届く生体反応...
いつだって不確かな肯定は夜を見つけては消えてった 「気怠いくらいの温度が良い」そう言っては静かに閉めた夏 塩素の匂い 塗りたくった夢が僕らを吸い込んでから 世界の非情を知ったんだ 辛いな 季節がまた増えたんだ...