何時の頃かは忘れたが 広い荒れ野に一人きり 死んだ空を見上げたとさ...
ふいに思い立って かけた電話 変わらないトーンで 話す その音が心地良くて 懐かしくて 予定も立たないのに 「会いたいよ」...
路上の片隅に座り込んだ 飲みかけのビールが生ぬるい 陽が昇り始めた午前5時...
あやしい声が こだまするのだにゃ 行かないで じっとしてて 一緒にいようにゃん! うわめづかいで 通せんぼするだにゃ すわってよ ねてもいいよ 一緒にいようにゃん!...
空虚の心で 雑踏を見てた 眩しい何か 抱えた人の群れ 夢追い人の 後ろ姿を 腐り濁ったその目で ただ睨んだ...
汚れた指背中に擦り付けて 爪の色を褒めてとせがむ遊戯 愛情の掃き溜めにまた一人の少女 物の値段習えば涙の価値...
ひと ふた み よ 光は希望 いつ むよ なな やわ 夢は自身 望みを遂げるか 落とし穴...
終わらない夜の 静寂(しじま)で 罪深い影を 纏って 乾いた咽喉(のど)と 心を 悟られぬ ように...
さっきまで 膝の上で甘えた声 撫でてたのに どうしたの? するり 飛び降りて 素早くシャツ羽織って ボタン 留める指...
「なぁ…先生、俺がもし…暴走したら…」 『俺を殺して…』 幼き日の彼との約束...