春風薫る錦の袖に 桜吹雪の荒ぶ道 指先触れるは艶やかな 一糸纏わぬその姿 嘘思ゆ桜の蜜に 行方は知らずも荒ぶ道 指先触れるは艶やかな 鬱悒し現の花の様...
咲いて散りゆく胡蝶の夢 淡紅色の花 満場御礼まします今日 花や花やと乞う ひととせと時めく空 扇を袖と揺らす 紛れ込み息触れ合い装う紡ぎ言葉...
可憐に描く 花びらに秘めた 儚き想い 遠き日を...
桜の嵐 町一つの哀しみ掻き消し 吹き荒んで 強くて善い 確かな慈悲が在るなら...
桜散る 端然として 未練残さず 静かに舞い散る 雄々しき桜花は なにも言い訳をせず ダメな子だと言われても 返す言葉はない...
桜散りし頃に、愛を知り 桜花の中に忘れし君の思ひで 拾い集めるがごとく...
小さな鳥、飛び立てぬ、愚かな理(ことわり) 揺れる木々が、ざわめく時 羽根は、息吹くのだろう 全てが、思いのままに...
三代目襲名 御披露目に 番付埋めたは一夜の夢か 永久に万花ぞ咲かせませうと 魅せたてまつる 下剋上...
目を閉じて思い返す 逢瀬を交わす二人が やがて来る先も知らず 舞い落ちる花に抱かれ笑う 彼の季節の二人 余に幼く 赦されぬと知らず 交わした誓の花束...
入り乱れし桜花の旋律 霞みゆくのは過去の想い出 走り回りし子どもらは 既に懐かしく...