流れる雲を見上げると遠きあの日思い出して 風が頬を撫で囁く 旅立つ準備は出来てる 真っ直ぐ道は伸びている 移り行く景色を眺め 片道切符握り締めただ足を前に出すだけ...
蝶よ花よと急ぐ我が心をば 君ぞ知りける 寒椿凛々しくも咲く...
故郷の蛍を見れぬまま 今年も夏の足音 家路を急ぐ子らの声に...
目覚めた日から 僕は 閉じ込めてはもがく ほら、 塗り固めた嘘 揺れ動く 吐き出したい ココロ殺して 笑い合った 磨りガラス越しの現実に 生きた気はしない...
華と散る夜話 唐衣召す たまゆらの 伽羅 ひたひたと...
嗚呼 夢路にいざなう声は 遠い日々の 愛し幻よ ゆらめく影 帳の先 妖しの唄 誘う炎 今宵見える鬼魅の瞳に 宿る幽し光 我が胸を撃つ...
囁く風の声(ネ)の旋律(シラベ) 時雨(シグレ)の心を攫(サラ)い過ぐ 透かした紺碧の空は 桔梗色に変わるの 移ろう幻は 赫焉(カクエン)として出(イ)づ 寄り添える追憶と共に巡らせ...
春 夏 秋 冬空 恋(こい) 愛(あい) 舞(まい) 友情 「きっと」は いつか「ずっと」に なりたくて 遠く旅をする...
――「所詮、私と貴女とでは相容れぬ存在。 共に歩めぬのなら、この生など無意味に等しい」 「貴女とこの山紫水明を眺めたかったのです」...
舞い散るは花びらか 朧月 にじんだ空か 帰れない路すがら 故郷は貴方ただ一人...