動き出す静寂から 少しずつ回り始める 交差した白と黒 混ざり合い惹かれあう 目を逸らせない 躍動する意思 思惑は誰を？ 指名 指令 視線 死線 潜り抜けて夜を満たす...
浸かった指 君まで届かず ばやけた視界 掌で覆った 何百回目かの強がりを 雨で流して、流して 千切れた青に目が霞む。...
息を吐く 透明の流氷（ざえ）のあいまに 映り見る星空は 何も語らない 流れ着く 幾つもの気球の欠片 誰の居た面影も 雪に滲んだ...
月明かりの照らす部屋 色も音も感じないまま 朽ちた皮の表紙を開き 記憶の中 物語を綴る...
円を描く月のように 愛は満ちてゆくけれど 優しさという陽を浴びて その心は消え去った ah…もういいの...
銀色 欠けた月の刃が鋭く 霞んだ夜を裂けば 幻想(ゆめ)と現実(いま)との揺らぐ音 一際に瞬く 強い刹那(ひかり)は 旻(そら)を時を超えて この目をただ満たすため...
夕影揺れては 山深し 黄昏の紅 空に満つ 焔の如き 其の彩は、...
雪をかける 暗い白い麓を なみだ散らす 氷点の風 かげる空に 月は見えず...
雨雲を蹴り太陽に宛てた 手紙が誰かの元に届き 目の前にある見慣れた景色も 彩を変えて通り過ぎる...
隠してた感情が悲鳴を上げてる 確かな誓いを手に 奇跡だけを求め 消えない闇を彷徨う ここにいれば二度と 未来見る事出来ない 今宵も月が誘って まだ言葉出せないけど 心の中叫び続けた...