遠い下弦の月光 きみを迷宮へ誘う 針がひとつになる前に 深い闇の底へと 百合がけぶる秘密の園 足音さえも消えゆく...
さようならと嗤ったのは 歪に繋がれた記憶 鮮血に染まる殺意を 満月の裏に隠す 滑らかなビロードめくり 盃に満たされた毒...
誰かに捧ぐ 葬送曲(レクイエム) 静かな旋律(メロディー) 聴いているのは誰なの？ 私？それとも僕？...
半分の月が昇る夜に うずく左手首を 差し出す 「哀れな迷子の お嬢さん...
月影 沈んでく 高層ビルの隙間 抜けて 大都会の 夜明け 聞こえる 誰かの足音 春風 木漏れ日が 虚ろな瞳へ 降り注ぐ 覚醒する 身体 手を伸ばして 空に堕ちる...
僕らは降り続く長い雨の中 冷たい手を重ねあっていた 白んだ霞には陳腐な正義を...
誰よりもきみの傍にいたい、と願った 神さまは残酷だ それは片依存...
何か残しておかなくちゃ 影を送るきみを見て 青を閉じ込めたびい玉 ぽけっとにしまいこみました 夏の夜は静かすぎて 心臓だけが目立っちゃう...
夕暮れの道ふたつ伸びた影 降り注ぐ蝉の声 僕らのうたはアスファルトの上 揺られて霞んでいった 熱帯夜の空に蒼い月が 浮かんでは消えていく...
キミの隣なら どんな場所へも 僕は行く 世界の果てでも 何も恐れることは ないんだと 僕は言う キミが目を覚ますなら・・・ 真実を溶かしてく 鏡の中 落ちた影が ひとり 嘲いだす...