不意にこぼれた ため息は どんな思い出も 切なくさせる 空の青さに 目を伏せて 自分の影に 小石を投げつけた...
恋人がいない歴=年齢 毎日の日課は花に水やり 訪ねてきた猫にも...
頼りない猫背のまま歩く 影の伸びた木々の声は 行き交う車にかき消された...
角の街灯で待ち合わせて ほとんど時間通り手を振り返した ごめんねなんて聞きたくなくて...
息を殺しながら うつむいて歩く 思い出せる光景は そんなんばかり 例えば星空も 満ち欠けた月夜も...
忘れかけていた匂いが心の中香るように 懐かしくなるよ今でも ときどきざわついて 遺されたぬくもりの欠片は...
煌めく指輪より懐かしい玩具の方がいい 甘過ぎたお菓子のお口直し 小粋な車より気長に歩いた方がいい...
青く澄んでいた空が通り雨を降らせてしまったが 傘も差さず歩く僕らはどう見えたかな 雨に濡れた君よりも君を濡らした雨の方がまだ...
いつもと違う雰囲気に流されながら 二人きり向き合う先のこと 君の唇が放つ言葉...
子どものころの今日は 欲しいものを手紙に書いた 早く寝なきゃと布団にもぐりこんでも...