風鈴見つめてた 右手で仰いだ団扇 畦道歩いてく 待ち合わせの神社まで 提灯明るいね 下駄の鼻緒を照らす 見慣れた後姿 今日は少し違うかも...
降り続く粉雪が街を白く彩る 凍(い)てつきそうな、冬の日 耳を澄ませば聞こえてくる...
通り過ぎた過去形 取りだして 並べて 数えている 静かな部屋 少しだけ冷たい 心の形を なんとなく 言葉に してみる...
空気の中を漂う水滴の ひとつひとつまで見えそうな夜は ぼわりとけぶる街灯のむこうから...
浮いた背中透明 みな見ない 夜の窓に何にも 嫌々見てる...
ありきたりな日々に光をくれた 君に僕は何が出来るのかな? モノクロに見えていた僕の世界を...
目覚めの悪い朝が 空から落ちてきた 退屈だった夜は 何処かへ消えていった そんな事を僕は いつも思ってたけど 昨日の夢の最後に 小さい光を見た...
通りすぎる赤の照明と 揺らいだ思い出 きっとこれが最後なんだ わかっているんだ...
また、呼吸を止めた街 満ちていく静寂に 溢れた心を 溶かして、体を委ねた 冷え切った部屋の中、灯りを落として 何故記憶は薄れる程 綺麗な思い出を見せるの 駆けだした闇はどこまでも深く...
ぱっと過ぎ去る流星を 横目で流してパタパタと あれ それ これ それじゃなくて 名前が欲しくてかけだした...