薄い心臓の襞をめくり 吹き寄す哀しい遠音の残響 街は幸う魂流し...
澄み渡り綺麗に映した 空揺らぐ月のように 輝く明日を求めて...
きみをさまよえば 輪郭はとろけて 縋る誰そ彼時...
ネクタイを緩めた途端に溢れ出る君の血を 懐かしく思う夜を止めて 今に泣き出す君を責めたくはない...
大衆静まる午前2時 哀愁漂う闇通り 針の進まぬ時計に映る 空っぽ 鼓動なき魂は 他愛ない筈だった日々の 曖昧な輪郭をなぞる...
また宙に散らばった 正しさなんてないと分かっていても 感情さえも遠のいて...
なつの 丘は 青く 実りて 風と ひかり受け わたしと踊るよ...
よー ぽんっ 月冴える 七月の夜 やがて霞みがかり...
湿度の高い夏の午後 青々しい木々 揺れる葉 乾いた汽笛が響いた 駅のホーム 汗が堕ちた 感傷に浸る間も無く 自動ドアは閉まりかけの様子 慌てて列車に飛び乗る 僕の凡人たる所以(ゆえん)...
ゆらり 揺らめいた街灯り 雨上がり 淑やか藍の夜 最後に口を閉め切ってた...