花咲く竹林の底で夕月と遊びましょ 水草 御御足を泳がせてあちらを誘う 桃花具して流る 風に襤褸傘も飛ばされた...
齢二十、乙女絶頂期。 花も恥じらうその美しさ。は過ぎた? 三年は前か? 「命短し、恋せよ乙女」が響く。...
揺れる木の葉のように 舞い降りる枯れ葉のように 萌える若葉のように 季節は 景色は 巡る...
痩せた指 白い肌の少女は 夕凪の終わる頃 目を覚ます 感傷のシナリオは今捲(めく)られた 眠れない羊よ...
黒い山羊が呟いた 「白線よりお下がりよ 鈍色電車通り去って」 隣りで猫が問い掛けた...
ここに咲いてるはずの花 いまここにいるはずのない人 晴れたなら日の光たっぷり 浴びることが出来るのに...
x 緑の世界に閉ざされた闇が、 佇む明日を暖かく包む。 季節は巡れど戻れぬ人へ、...
風に揺れる夕凪の花を見る 一人の少年よ今 剣取りて地平線を見つめよ...
夏の日が近づくほどに 走り抜ける空気が空を塗りかえる 焦げるような砂を踏みしめ 思い出に疼く胸切なく...
流れてゆく季節のように 果てしない旅を続けてゆく 夢見心地 君のもとへ...