誰もが羨むような 名前を持っていたら ほんの少しでも 生きた心地がしたんだろうか 臆病な夜そのものだ 賢しらに星を見て 冷めた息を吐く...
とくとく流れているのは あなたに縋りついた血だ 涙の代わりに込み上げて 燃えさかる幻影の炎だろう 辛いのはもっと 息ができないとか そんな事だって思って...
一人っきり あの子は泣いていた 逃げ出した過去の無力 思い出して 大切な記憶を ひた隠し 生まれてはいけなかったと泣いていた 事変の荒波が 畝りをあげてゆく いづれ誰もが通る 別れ道へ...
それは君が「奇跡」と呼んだ 透明なオーロラ この体を包み込んで 温もりだけを灯した 澄み渡る晴天を昇りゆく 白い満月を濡らす...
汗まみれで汚れた身体を持って帰る 疲れと共に纏った言い訳も どれくらいの月日と数を誤魔化したここなんだろう...
心がふわり 浮遊感 漂う 幽霊 存在してまだ 息をする 身体 なじめなかった 弱かったんだ 不適合でした...
どれだけ生きたい人生ですかって夢を見て 僕は事実このくらいって考えてた 君のこと 家族のこと 居なくなったアイツのこと...
歌おう みんなで歌おう 手を高く上げて 暗闇に ゆれる 光を見て 声は一人きりで歌った 半径 数センチの明かりを 声は頼りながら歌った...
ぼくらは そっとキスをした でも 君は少し いやがったんだ けど ぼくらは ぎゅっと 抱きしめあった...