無くしたまま、走り出した 空っぽのまま、下を向いて 分かってるんだ、“何か”なんてさ有りもしないのに 探してるんだ、だって今日は天気がいいから...
夕立 髪は濡れて 繋いだ手は 宙を踊る 夕日を 体に浴び 翼を得て 飛び立つ...
グロテスク濡れたリノリウム 歪な街が エラー吐く 骨まで浸った ホルマリン 薬品薫る 標本屋 ほつれた白衣を 翻し 小さな部屋で 彼は言う 「君の大切な 宝物 何でも保管 いたしましょう」...
帰り道、独りの帰り道 顔を上げて 楽しそうに笑う君を見た 少しずつ、変わっていたこと 気付かない振りをして逃げてた僕から...
「大丈夫だよ」「一人にしないよ」って その覚悟が君にはあるのかな？ 枕元にはいつもナイフ 今の私はこれが必要 君の気持ちと相互リンク 踊る私はマリオネット 一人分開いてるスペース 増える傷 止まらないノイズ...
ほんの小さな 星明りを目印にして 遥かな長い道のりを ひとりで今旅立つ ひろい夜空の 名も知らない小さな星へ たまには寄り道もして ゆっくり歩み出そう...
一年ばかりの間 いや一と月でも 一週間でも 三日でもいい...
乾いた風に吹かれ 何かにせかされてさ 秋の空はころころ 表情を変えてゆく 落ち着かない気分で 口元寂しくなったから じっくり淹れてみたよ 水出しのコーヒーを...
この街をゆっくり溶かしてきた雨音が急に 途切れたことに気が付いて目が覚めたの 雲の隙間 覗いた星空 赤い空と 浮かぶ雲と のぼってゆくおひさま...
僕の大好きな豚のブー 小さな頃から友達なのさ 毎日一緒に荻窪を 散歩してお空を見る...