偶然と思えた出来事さえも 偶然じゃなかった こうして逢えた あなたに包まれて 私は 今 ただの私...
どれだけ長く 歩いただろう 薄霧の舞う 白夜の中を 果てることない 草原は たどり着くところを 未(いま)だ知らない...
肩をさらった 淡い潮風 駆ける 小さな背中を 僕は黙って ただ見つめてた 踏み出せない 狭間で...
輝かしくあっただろう 貴方の命は この手を伝った温もりは...
他人の人生を生きている 周りの景色に馴染んでいく 僕は笑い方さえ忘れていく...
海風の渡るみち 見えない影を追って ひそやかな砂の音 せまる潮のけはい 目の前の景色は 果てなくひろがる、青。...
眩しくて 僕は目を逸らしてしまう 似合う言葉ひとつだって 何も言えない僕だ...
色あせた瞳(め)が写すものは 瓦礫の丘 鉄くずの塔 軋むその手が触れるのは...