夕影揺れては 山深し 黄昏の紅 空に満つ 焔の如き 其の彩は、...
甘い潮風がまた手招きしてる 夕凪に響く 「待ってよ」 少し緩んだ笑顔 グラス越しで見ていた ソーダ色の夏 見つけた...
自転車を降りてそっと振り向いた 長く続く坂道の途中で 夕立がきっと来るだろうって 天気予報は言っていたっけ...
さめざめ、泣け 肩に触れる風、撫で 「待て、待て」追え 駆ける筆にまで乗せ 明け、暮れ迄 箍外れて欠け、欠け...
ずいぶん前から思っていた 探して 白いオフィスビル すり減らしていく靴底 何かあったんだ 掴めもしない...
潮が満ちる 月が透ける 風もなくて 音もなくて きみを待った こんな日はなぜか...
西陽が校庭に 長い影落とす放課後 私毎日少しだけ...
波音がほほをすり抜ける 夕凪の浜辺に ふたつの影を並べて歩くよ...
さかさまに光る校舎の窓には 消したい日記が焼きついてる いまでも あいつの好みの色の...
想い出の海にひとり 黄昏の海にひとり 切なくなる 戻ってみたくなる...