ここには聖者はいない 命の借金取りと 題“善人”の絵画を 安価で押し売るパトロン...
2021年7月7日 研究報告を終え、思考停止しきった自分の頭を、身体が引きずって家に帰った。パソコンを開いて、何も考えない。自由連想のように、今こうして文章を作っている。今何かを入力しようとしていたのだが、すっかり消えてしまう。今、何を考えていたんだろう。私はよく自分が数秒前まで考えていたことをすっかり忘れてしまい、その数秒前を思い出すために数分間をかけてしまうことがある。こうして書いている今この瞬間も、私はスマートフォンに到着する就活サイトからのメールによって、思考を中断させられてしまう。そうした忘れ去られた私の断片は雑音となって、この音楽のように消え去ってしまう。 最終的な結果が重視される今の世の中において、その過程でどのようなものがつくられ、そしてそれらがどのようにして消えていったかは問題ではない。結果だけが残された世界で、ノイズリダクションのように拒否された微細な雑音たちはもはや価値すら見いだされない。綺麗に整備された音たちはあらゆる処理をかけられ、私たちに美しい世界を提供してくれる。それらは人間の耳に快適さを提供するよう編集され、私たちの欲望を埋めてくれるように計算された結果が現れている。だからこそ、私た...
まるで他人事かのように ゆらりと現れては 誰しもが心をさらう...
跳ね返り逃げ帰りしなやかな体躯 蟠りしたたかに舌を巻く態度 裏の路地夢心地名前もないまま...
思うより昨日は遠くに行ったみたいだ 消し忘れた部屋の灯りと、空の六畳間 君はどうなの? 今日からは好きなようにやるんだよ...
「どこで黄昏の日差し? 続けられないよ 一人で」 君は眩しすぎるから...
最後の抵抗を終えた翼は 卵が割れる様に夜の底へと落ちた 剥がれた体の熱も 周りの悲鳴も みんな他人事で もう忘れているのに...
電車に揺られて君のもとへと 景色が変わるごとに速まる心臓 川を超えて 皆が待つ...
気だるさに輪をかけて 取り合うような他人事を 閉じ込められてしまえば 井の中で戯言 おいてかれても世界は変わりもしない...
溢れ出した胸の奥の甘い劇薬 ねぇ 苦しいよ 今すぐに楽にしてよ ただひとつだけの願いも許されない?...