多くの言葉を胸に 少年は往く 願わくば 彼を 地平線の向こうへ 鳥が 花が 背中を押す...
凍える花へ 散りゆく花へ 霜雪の舞う大地に 君を送る歌 ひとつ...
変わらぬ朝を望んで 居場所 探し求めた 絶え間なく羽ばたき...
闇に溶けそうな、漆髪梳く君を 僕は残そうと筆を滑らせる 愛しき瞳を思い出せずに...
折れた枝が 時を統べる針のように歌い 地を這う根は 優しい揺りかごを糾い結う 鳥が傷痕を埋めるために 種を運び...
山は霊峰、貴き御身 紫雲流れて姿を隠し 水脈引く如く、天舟が...
目覚めた時から繋がれた手は 離れることを知らないもので そっと生まれた空間も...
ねぇ 聞きたいと思う? 遺された人の言葉を 知りたいと願うなら...
夕陽映る 冷たき水面 秋津誘うように 揺れたすすき野 忘れないよ 綺麗な笑顔 風にそよぐ髪が 金に輝く...
羽散らし 飛び立てよ 越えてゆけ 切り立つ山 海、風 共に流れ...