昔は僕にも色があった。 地味で暗くてダメな色だ。 短所は割とあったのだけれど、...
前に倣って歩くだけ 泳ぎ出すのは暗がりの眼 側に座って笑うだけ 相槌を打つだけなら達人...
同時刻同時場所のスタート 標高誤差微々少数点 歯車がひとつだけズレてしまった 気づいた時には手遅れ 反省の灰色の空 雨は土に染み込んでいた...
夕暮れの教室で君は 遊んでいたんだろう 僕はすぐ帰るから わかんないや ああ 通学路はいつも 全然違くて...
サンセットが待ち遠しくなるくらいに太陽が眩しすぎて辛い 開始の合図で走り出せるほど呼吸の準備万端じゃない 二進も三進も行かない航海ばかり眺めて先に立たない...
愛そびれた僕らは 涙の流し方を知らない 端折られた僕らは 輪っかのくぐり方を知らない 遮られた僕らは 言葉の渡し方を知らない...
何故か最近は君との繋がりを感じられない どうやら僕には能動要素が足りないようで いつから定常状態が破綻したのだろう...
旅をしようか 出て行こうか 酸素の無い このリビング 駆け込もうか 飛び出そうか...
駅前の焙煎屋で モラトリアムと睨めっこ 夕暮れの眠気覚まし 一口目で火傷した...
デリヘル少女は愉快に街を駆けるよ 君に健康を届けるよ 道路の真ん中ホップステップタッタッターン 信号機は無視してダッダッダッシュ...