“嘘をつくのは得意なんだ” “でも、本音は少し苦手でさ” “可笑しいね、いつだって” “本当の咄が、一番嘘臭いんだよ”...
鏡の中から「おはよう、朝だね」 いつも通り 表情は最悪 ぎこちない笑顔も 寝癖も 仕草も 何もかも 嫌になるなぁ...
「僕は単純なんだ。正直、大袈裟に興味を引きたいんだ」 君は単調 「そうなんだ、じゃあ笑い飛ばそう」 言の葉が宙に舞って線を引く 空は水色 「白々しいぞ」...
「もう、どうやったって無駄かもな」 泣きそうな顔 見ていた 「諦めないでよ」みたいな 言葉じゃ 全然足りない!...
その日は随分と平凡で 当たり障り無い一日だった 暇つぶしに聞いてたラジオから...
浮かんで 転げ落ちて 出会ったエンドロール 歪んで 変わり果てた 未来の走馬灯...
単調に吸い込んだ 音に合わせて 「成功」に気付いた 瞳の奥の 冷静な期待感 かき立てる様に 空が揺らいだ...
昨日も今日も晴天で 入道雲を見ていた 怠いくらいの快晴だ 徐に目を閉じて 「それ」はどうも簡単に 思い出せやしない様で 年を取った現状に 浸ってたんだよ...
「低迷、低迷、幻想ばかりだ。先生先生、世界を変えて!」 「ヘイヘイ!少年、朦朧してるぜ。安全優先?先細ってくぞ、ほら」 歪(いびつ)に吠えるギター、ゲインをとばせ そこには 小手先な意味は特にないけど...
夏風がノックする窓を開けてみると 何処からか迷い込んだ鳥の声 読みかけの本を置き 「何処から来たんだい」と笑う 目隠ししたままの午後三時です。...