あのそらあのうみさえ すべてはわたしのものでも いちばんそばにあるもの...
(KARENTの『Freestyle2』の作品ページより転載) 流れ往く夢の跡、汀(みぎわ)から押し寄せる 感情の傷跡を、暗闇が蝕んだ...
手にしたものさえも、失ったものさえも 僕には分からなくて、何も見えなくて きっといつの日にか、取り戻すはずだった 心の平穏は、もう戻らない...
浜辺に付けた足跡 流し去る波の音 沈む太陽と共に 地平線を溶かした...
繊細ガラスのハートは、浮かんで沈む繰り返し 何気ない言葉さえも、鋭いナイフに変わる 自分が苦しむ様を、自分が後ろで眺めてる 本当の自分はどこ、あの日の自分はどこ...
欲望に目が眩んだ、邪な蝶の群れ 目ざとく照らし出す、ネオンの光の雨 誘うサーチライト、逃げるように抜け出して 見知らぬ逃避行へ、私たちは走り出す...
静かに響く音は、心を鎮め 己の中に深く、潜り込んでく 激しく唸る音は、体を包んで 遠くなる意識さえ受け入れていく...
茜色の汀には、幾千の瞬き 巡り来る秋の霧雨は、浮世を鈍色に染める 人々が結んだ絆は皆、全て海に還り...
言葉には出来ないと いつまでも思っていた 私にはわからない 世界がそこにあるから...
幾億の星々に、差し込む明けき灯火 すべての人に等しく、降り注ぐ極彩色 己が心の深く、醜く滾る激情...