吐息も色づく凛冽たる日々、凍えた 情緒を鈍らせていて 咫尺、季節も 待ってはくれぬと 雀鷹が袂で嘯く...
熱はいらない冷えたままでいい精神も身体も 都塵の渦に、呑まれ揉まれ消えてゆく訳なく 積もりゆく草案を 火鉢の余燼に投げつけた...
宵の路次に 燈る灯燈に 蔓延る無数の羽虱達 雨粒に物怖じずに?、刃向かう姿勢にただ嫉視 眩む空漠、不得手の諾 遍く拙劣な盲滅法の策...
貴方は全てを知っていたのだろう 当に時間は過ぎてしまったことを 安閑(あんかん)は見事、朽ちてしまいました...
較べるのが嫌になって 康衢通逵を飛び出した 渺茫さに怖くなって...
天つ水 仰ぎて待つに 現し身で ながき世にきく 蛙鳴蝉噪 霧雨・桜嶽・宵の淵 主盗郭公の物語 筆効濃淡に止払黎明即起すら拒めない...
貴方はいつ何時だって云ったでしょう 「 愚者と狂者の言葉のみ真実 」と 今日も、独語に垂れる無縁の詭弁共に...
雨は真夜中に傷つきながらも往くの 貴方の名前を噛み殺しながら往くの 何時までも...
大通りから逃避ついで 鵙への小さな土産ついで べたつく大気に紛らわせ...
摩天に伸びる幾何かの塔 軍粮精色した穴に潜む鴻 縮みゆく眼下、蠢く群像...