駆け込んだ 月陰の真下で すれ違い 振り向いて 瞬き 手招きで 呼び寄せば 煌めく 一夜限りの 好奇心...
龍の巫女の末裔の 呪いの血脈が 終末(おわり)を呼ぶ 混沌の誘惑が 破滅の 昏き力を覚醒する...
憂いた瞳でなぞった 読みかけの文庫本と 氷溶けかけてるグラス 窮屈そうね 「飛び込みたい?」それなら 僕が背中押しましょう 空間を作るMusic Track no. さあ、教えて!...
鍵はとうに 逃げていったよ 君に「サヨナラ」と 託(ことづ)けて 此処が何所か 知りたいかな? 敢えて言うなれば 「迷宮(ラビリンス)」...
まるで刺すような 日差しが私に 褪せた琥珀に融けた氷 舌で転がす昼下がりに...
見上ぐれば 春風に 舞ひ上げられし 櫻の花 捕まえし 薄紅は 囁くやうな 貴女の色...
記憶の 欠片 崩れる 音が聞こえる 貴方の姿 幻に変わって 寂しげな 横顔が...
月影満ちて行く夜は 密やかな水面に姿を 映すのこ身に鮮やかな 紅色の血潮 ゆらゆらと揺らめく炎の陰に 照らされる白き肌は透明な 朱色の剣の影美しく 狂おしく瞳を奪いゆく...
色褪せた 終焉の 歪んだ 夢の螺旋 握り潰した 遠く 紅い 記憶...
風が乗せた物語は 零(こぼ)れる砂のよう 誰も知らぬこの詩(うた)と 一滴(ひとしずく)の涙...