引き裂かれた首筋から 溢れているかすれた声が 無くされた左腕を...
背伸びをしたまま歩き続けていた 甘えを捨てて声を殺していた 熱を遮るのは誰...
あの日俺はただ捨てられた仔犬だった 上目遣いで拾ってくれそうな人に微笑む 抱き上げてもらいたくて尻尾を振るんだ...
「生きてればいつかいいこともあるよ」 なんて無責任な励ましだろう 最後の交差点で約束をしたね...
途切れる人波 どうして時は過ぎる 照らした街並み 今は遠く見える 星は落ちて これで消えてしまう...
走る景色 流れる雲 忘れた思いと見慣れた場所 走る景色 流れる雲...
積み上げたこの壁で何を守っていたのだろう 気づけばそこにあった秘密基地 雨の日も静かにここで待っていたんだね...
雨の日にはずぶ濡れのまま いつもの道辿っているよ 傘の中で笑ってる声...
今まではずっとそうだった 本当のことは何も言えず いつだってガラス越しに...
離れていくゴンドラ 見つめながら佇んだ 堪えていたものすら...