1A まどろみに染みこむ 起き抜けの幻覚 耳鳴りとめまいを混ぜ込んだ午前9時...
世界を変えた彼 近付きたくて煙草を始めた 近付きたくて拳銃に指を絡めた...
寂寥感に囲まれた 日々の憂鬱零れてく つれない表情(かお)で差し出した...
心を映す 空の色 全ての原点 海の色 塗り潰す 快感...
船長 手牽く誘歌 追われる契機 燻る汽笛 「対岸には夢見る理想郷 ほら 君が願っている祝杯」 霧の水遠渡る招待 少年達は晴れに旅立ち...
眩しい太陽の向こうへと 駆け足で夏が過ぎてゆく 笑い声に包まれて 最高の想い出に会える...
途切れた消印と 癖のある文字 届いたエアメール 祖国のにおい 真っ赤な薔薇 一輪 端に咲いた便箋...
夕凪にまたひとつ 過ぎった思考 吐き出すためにと 大きく息を吸い込んだ 太陽はまた昇り 沈んでそれを 繰り返す定めと 大きく息を吐き出した...
闇に巣食う 忌まわしきタナトス 誰の生命も 渡さない 森よ海よ 豊かなアルカディア 真の平和を取り戻そう...
冷たい時の牢獄を どれだけ彷徨えば 呪わしい我が身を滅ぼす 最期を迎えられるだろう...