里に雪が降るひらひらと 梅の香り満つ白き野に 君の手を取って帰る道 君の頬だけが色づいていた...
肩に担ぎ持つ琴の重力に抗って 虚仮威（こけおど）しだけの民族衣装に身を包み むせ返る風と異国の視線に身を任せ 雑踏を抜けて私の戦場にただ一人...
稲穂の碧い海は、サラサラ、流れて、 虫の歌に耳を澄ます、夏の終わりよ。 遠くに見える、打ち上げ花火。...
棚田（たなだ）よ朝日に照らされ、黄金（こがね）に染まれ、染まれ。 みんなでね〜。田植えをするよお〜。 お米がいっぱい採れますよおに。...
キラキラ星屑瞬く秋の夜は、言の葉もキラリ煌き 星の海をただ見上げて、帰り道をゆく 涼風が通り抜ける、物憂げな秋の夕暮れ...
坂の町に今日も雨が降る しとしとと淡い色使い こんな日はいつもの町並みも 映画の中みたい...
こころに浮かぶ煌めきを歌にしてみましょう ちいさな種を育てるように紡いでみましょう 私は言の葉を育てるために生まれました...
あじさいの花の色 ころころと変わるころ あいまいな恋心 そわそわと気もそぞろ...
ゆらりゆらり舟は進む、古い古い運河の町を ゆるりゆるり頬を伝う、春まだ浅き江南の風 水も温み木々は芽吹き 岸辺の酒場、暖簾はためく...
十六夜の 月の光 砂の海を 照らして 悠久の 風が渡り 我の歌を 運ぶ 荒漠の 砂漠を西へ 果てし無き 旅路へ 香（こう）の香を風に乗せて 舞い踊る歌姫...