丘の上、首吊りの樹々の落ちる陰。 木漏れ陽の中で二人の男が歩く。 憂鬱な表情である。...
ひとつ ふたつ あふれるように 罪を食らい 今を生きてる それは それは ガジュマルの木に ひそむ 小さな 無幸の物の怪...
長く、険しい道が 果てなく続けども 今日と同じ一日なんてない、と 時間(とき)を刻んで...
空に桜の花びらが はらりはらりと舞い散って 幾千もの時を眺めて行った 光り輝くこの場所で いつかまた夢を語ろう 桜の下 夢の続きは君に託そう 太陽みたいな笑顔に 眩しい光に包まれた先に 見つけた友の絆...
灰になった街の情景 サナトリウムに花が咲く 箱庭 詰め込んだ幻 窓の外 蝉の声 8月の空は青かった 背を測った樹の傷は 少しずつ高くなる...
「水を失くした 命が枯れたよ」 偽りの中で浮かんだ 儚い花...
呼ばれた気がして 振り返り気付く 歩いた道には 跡など無かった 一つの命が 枯れゆく感覚 指の隙間から 零れ落ちた世界は...
朝を待つ 大人になる 越えられないものは無いと思ってた 僕らは ただ 虚ろなまま 堕ちていく 一つになる...
退廃が齎(もたら)したありふれた絶望 すり抜けていくように溶け出すハルシオン 抽象的な危険と論理の欠如 命を食べて生き長らえるニセモノ...
冷たい空気 肺を満たす 今日もまた笑えなかった 青い空は僕を壊す 独りだと気付かせる 悪魔のようです...