騒ぐ蝉のサイレン 錆びた鍵盤 滴る嫌な夏の匂い 不意に思い出した あなたのこと あなたのこと 遠く霞んだ雲 飽きた映画 揺れる生活の隙間から...
暗い暗い不穏な檻に僕の聲が消えても 酷く冷えた感覚が頬から滴るから 胡乱な言葉はやめにしよう 貴方が此処にいる限り 荒んだ唇から紡がれる陳腐な嘘が 景色を濁らせているのなら 僕らは逃げてしまおうか...
僕の痛みから染み出してきたような そんな浮遊感に縛られている 朝の冷たさにこの憂鬱を以て 無垢な心ごと吐き出していくの...
途中経過の坂道で 足元フラフラさせてる 「…一休み」と 見下ろした過去が...
信じぬくことは強さに変わるよ 辿り着けるその時まで心あの日のままで 現在自分が居る場所もわからないまま何を頼り 形のないものを追いかけてどこまで不安は続くの?...
「自分にはムリだよ」と物分りがいい風に気取っては 憧れた強さへと自分を重ねて それで満足かい?...
最適解 乞うから 最善手 打てぬまま 簡単な言葉すら 口にできない僕だった 最低を 纏ったまま 最小限に済ませたら...
雫が滴る窓を見た 薄暗い部屋に沈んでいた 画面に反射した醜い姿 月が照らす 何も知らぬまま朝になった 僅かな寒気に気づいてしまった...
この安堵もあの期待も虚ろな儘消えていった 揺らいだ君の髪にあの景色を重ねてしまった 茜色に染まる掌僕のことを思い出してみる...
気付いた 最大の閃き アナタを苦しめてる正体 動いた 借り物の心が ボクの存在し得ない心音が 聞こえた アナタの叫び声 掠れた美しい叫び声...