空蝉の中で溺れただけ 音の届かない深いとこ 醜い姿見せなくていい 暗い海の底に着いて...
遠くに響く夜を旅して 海風に揺られたあなたのうたに恋をしてる 波が攫う 砂を蹴飛ばしてく...
名前のない星に光を照らして白日に晒すような 黄昏の帰りに見た花火をなぞって塗りつぶして 気まぐれでいい...
誰かは言った 迷いを捨てたら怖くはないと 明日に別れをしっかり告げたらそれで最後 白い布に包まれて「ひと思いに切り裂いて」...
ふとしたため息で揺れる水面に映る空には 群れからはぐれた小鳥のさえずる声に隠れた涙 交わる人に怯えて秋の名残追いかけるのは...
いつの間にか大人になって 見上げることさえも忘れていた 燻る気持ちに向き合うことが なんだか照れくさいようで...
思いつく限りのやり残したこと 胸に仕舞って後悔はいらない この広い世界の入り口に立つんだ 震えてないかい?...
歩いて行く 僕のその目の前に 連れる影 何を思う 水に浮かぶ...
あなたが振り返る 視線の先に わたしがいないこと わかってた...
籠の中の鳥は黙ったまま 見えない壁のその先を 眺めている お前だけの場所なんだ 好きに使えよ...