暮れ泥(なず)む空にたゆとう雲 この胸を紅く染める 草萌ゆる丘も夢幻(ゆめまぼろし) 傷跡を舐(な)める舌はつむじ風...
ああ魂は わたしを抜けて あなたへと 飛び立ち その面影を 刻みつけては 胸は血を流し 記憶を重ねる...
命短し蜻蛉(かげろう) なぜに生まれる せめて愛しいものに触れ 刹那の歌声奏でよ 命短し蜻蛉(かげろう) なにを信じる...
錆(さび)付く青空に 浮かべた平和の陰(かげ) 濡らした目蓋(まぶた)から 逃げ出す金の木漏れ日 終わりを忘れた 旅人は続く 汚れた靴に就(つ)いて行く...
薄紅色の花びら舞い散れば 恋い慕い叶わぬ涙のようで ゆらりゆられて運命(さだめ)に逆らわず 『さよなら・・・』と言えたならいっそいいね・・・...
あこがれたゆめ かさねたつきひ さなぎのわたし ただはるをまつ...