もどかしい言葉だけ いくつも並べてみたけど 気持ちだけ空回り 少しも伝わらない 街灯が点り始めた 早くなる人の流れに 陽が沈む少し前から 胸が騒ぎだした...
天井裏の 狭い小さな部屋 そこには誰も 訪れたことはない 孤独な世界の真ん中で そっと...
目覚まし鳴り響く部屋の片隅 「オハヨ」もう起きる時間 スカートひるがえしまた巻き起こる...
君が口ずさむフレーズから 零れ落ちた記憶を集め 失くした時間を巻き戻し...
誰も知らない、昔の話。 そっと火影(ほかげ)は語り出す。 冷たい波音、響く丘で、 その娘は生まれた。...
はらりはらりこぼれて落ちた 頬を伝う涙ひとつぶ ずっと君の幻を求めて...
澄んだ宇宙(そら) 花びらが踊って 煌めくから...
それはひどく美しい面影 閉じた瞼に瞬いて消えた 誰に何を求めるの? それはなぜ?...
ほどけた 扉をくぐり 夢見た世界を探す 透き通った頬を伝う 涙の訳は...
さあ、そこのねじを巻いて 綺麗な蓋を開けば ほらごらん、紡ぎ出すよ...