まだ、降り続く雨に痛んだ傷痕なぞり遊び 溜息がくゆるくちに舐めていた飴玉慣れた味覚 ねえいつ終わるの、夢なら蝶は目覚めた、春 かろく飛んで舞いたつ翅に揺れた...
遠い下弦の月光 きみを迷宮へ誘う 針がひとつになる前に 深い闇の底へと 百合がけぶる秘密の園 足音さえも消えゆく...
ぱっと光って消えてしまう 線香花火のように あっという間に消えてしまう...
「月に とり憑かれた者、醜き獣となり やがて同胞を 喰らうだろう… 悲しき運命(さだめ)と 知りながら…」 満月の夜 森の中には<赤を纏う少女(リトルレッドライディングフッド)> 「おばあさん(グランマ)の家から出るのが、遅くなってしまったわ」...
「じゃあ、またね」 「ばいば−い」 「ねえ、今の、こないだの子?」...
新しい家族になった あの日を 僕は今でも憶えているよ 「兄弟」という存在(モノ)ができた僕は...
そう それはまるで 恋知らぬ頃の 女の子みたい 抑えがきかない そう それはまるで まだ私自身 嘘も駆け引きも 覚えてない頃...