刻まれし過多の劃一(かくいつ)は 名付けて此れを個性と 勇ましき過去の解体は さらばえて重ねた盃(はい) 歴史ある浪漫の欠片(かけら)は 是空(ぜくう)から其れぞ帰墟(ききょ)と 正に我知らず 押し並(な)べて 鏡を見ぬ愚かさよ...
ふたりの間に上弦の月 心はずっと満たされなくて 離れたくないほど恋しくなった 笑って泣いて あなたを思い出す日々...
下弦の月の夜に 刹那の静寂 哀しみは無邪気 かしこみかしこみ 闇時雨のアト 真の忘却 微笑ってください 時が代わる前に...
川面(かわも)漣(さざなみ)囁くことにゃ そら来るぞ そら来るぞ 麓(ふもと)皆々音のなるまま もう直ぐか もう直ぐか 奇意(きい)に巻かるるお岳の領主 良からぬは 良からぬは 寺の御仁に刃を立てて 諸々挙(こぞ)って 炎や 怨や...
ふと目を閉じる 午前2時は 空虚な心映し出して 当てもないまま彷徨い 足早に過ぎてゆく 押し寄せる焦りと 戸惑いの中で 不完全な日常に潜んだ 影の行方は・・・...
朝方に目を覚ました 窓際 向こうに広がる景色 昨日一日 ザアザアと 降り続いた雨が虹を架けてる...
刹那の時を超えて 君の為に微笑んで 祈るように 手をかざして 宙を繋ぐあの軌跡のように...
暮れ泥む空 歌い舞う雪 滔滔(とうとう)と白銀に染まる 儚き世の隻鳧(せきふ)の如く あかぐれゆくは 月の路...
見慣れたはずの茜の帰路(みち) アタシだけ今日は違って アナタの声も聞こえないよ...
闇に響く 嘆きの海鳴り 空にぽつり 下弦の光 癒えない傷 抱えた戦士は...