手がつかないな 汚れた絵画 あなたにだけ届けたいのに 「もう要らない」って その言葉に...
そんなに綺麗なものなのに どうして蓋をして隠すの そんなに正しくなったのに...
切れかかっている 電球の下 手を繋いで 声も交わさない話を ずっと続けようね 色のわからない感情を 絵の具で塗って...
吐いた言葉に添えたあの意味と 今日も手を繋いで 帰りましょうか 病棟の奥から声が零れた...
排気ガスを吐きながら 移る信号機を眺めていた 死んだ街の真ん中で それは蝶みたいに舞った モノクロームの青空を取り戻すみたいな 笑顔揺らして...
ゆらり 揺らめいた街灯り 雨上がり 淑やか藍の夜 最後に口を閉め切ってた...
閑散がらりと暮れていた 鉄塊を眺めながら チャイムの音 思い出していた ブラックシープの只の夜 どうかまだ続きますように 心臓を狭めたまま...