背中を向けて君は歩き出した 回すプロペラも無いまま 蒸れる着ぐるみの中 子供のように叫んだ 行かないで 行かないで ねえ…...
真実を隠した左ききの彼女 君の中の君とずっと愛し合うのさ 言葉を失くしても 光を失くしても 世界の最期までずっと愛し合うのさ...
先の見えない海を見つめる 越えてゆくことなど出来ない 寄せては返す波のリズムに 永遠と最後を感じた 地上は眠り見上げれば黒 貴方の呼吸は遠くて まばたきをする間も無く 空は真っ白い朝に変わった...
雪降りの交差点 独りぼっちの君を見た 無意識に無機質に 迷い込んだ君を見た...
指の先から静かにこぼれた たった一つの幼いメロディー 頭の中で大きくなってく 世界を紡いで 君が紡いだ不完全な世界を この声で少しなぞってみたんだ 私がこうして君と居る意味を 幽かに感じた...
その手に触れようとして 明かりをつけた 見つけたのは期待外れの感触で...
砂漠に沈む夕陽に想う 風を纏った君の影 瞬きはじめる星に願う 「もう一度、魔法をかけて」...
凍えてた ひとりで 止まないこの白く伝う音 夜明けはまだ遠くて 旋律は聞こえない...
ねえ まだ覚えている？ 私の言葉 私の感触 見つめていた同じ景色...
そこは光舞う優しい世界 それは果てぬ夢 近くて遠い夢 そこは痛み無き正しい世界...